の誕生日にバラの花束を贈ってくれた娘か
ら、昨日おかあさんの名前の付いた花を見つけたので送りますと手紙入りの大きな箱が届きました。中から出てきたのが、瑠璃まつりの鉢植でした。まだ蕾だけ
だったのが、今日は雨が止み、強い陽射しが音連れました。窓際の瑠璃まつりが、次々に花開き、二日遅れの私の誕生日を祝ってくれたのでした。 |
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沖縄は早々と梅雨明けしましたけれど、本州は依然としてしとしと雨と陽射しとまた重い空との繰り返しです。 ヤマボウシ、紫陽花、ヒメシャラと木の花が次々と姿を消して、今はクチナシの季節になりました。 渡しの季節に訪れるこの花は、夏の青空にもどんよりとした梅雨空にもフィットする、爽やかな花です。 晴れた日には甘い薫りを周囲に漂わせ、晴れやかにほほ笑む如く、雨の日には涙をためた乙女のような風情を見せてくれる、この演出上手な花には、沢山の花言葉が寄せられています。 その中で私の一番のお気に入りは、「幸せを運ぶ花」です。 ダンスパーティにレディを誘う時、紳士はクチナシの花をそっと手渡すとか、花に思いを託すなんて、素敵ですね。伝わらないこともありそうですけれど。 |
文月に入りました。 雨はほとんど降らないのですけれど、空は未だすっきりしません。 梅雨明けの報せもまだありません。 でも時々空が明るんで、ちらりと淡い青空が見え隠れするのです。 凌霄花が大きな赤い花を木からませて咲いています。 紫桔梗も咲き始めました。 夏がすぐそこまで来ているのは、気温の上がり具合からも察しが つきます。 母の和箪笥に仕舞ったままの着物が気がかりで、茶室に広げて 虫干しをしました。 土用干しには少し早いのですけれど、今日は風が爽やかでしたか ら窓を少しだけ開けて、風を入れました。 そよ風が吹き込んで、着物の裾をそよがせます。 それに誘われるように母が焚きこんだ白檀の香りが茶室の中に漂 います。 裾に咲き乱れるつゆくさから香り出すように。 ゆかしいですね。日本の風習は。 |
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開け放ち涼風通う窓先にのうぜんかつらの艶やかなりき
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