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猛暑が続いた後、突然夏が終わって、早足に秋が訪れたことと関係があるのでしょうか、今年は迷い咲きする花が多いような気がします。 8月の暑さの中に戻ったヤマボウシは、今の気候が心地良いのか、朝夕の気温が冷え込んできた作興んでも一向に過ぎらる気配はありません。 つつじはここに来ての小春日和に、突然二輪花開き、その後また一輪咲きました。ぽかぽか陽気に、春到来と勘違いしたのでしょうか、これからの寒空で、風邪を引かないかと気がかりです。 楓の紅庭は、今しばらく後、彩りの少ない庭に、迷い咲きのつつじの赤は貴重です。小鳥の目に入り易い木の実の鮮やかな赤は、小鳥たちの餌になって、随分と数を減らしました。季節が進んでいます。 |
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十一月の一首
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十一月の一首
茶の道はもてなす心に尽きるとう母の茶庭に秋草の満つ
母のもてなしの心をもっとも端的に表しているのは床の間の茶花ではないかと思います。生ける花は全て庭で慈しんだもの
で、買った花で間に合わせることはありません。
勿論茶道具から菓子に至るまで、母は心を尽くしてその季節、その日に適した品を選びます。 でも茶花は育てるところから始まり、丹精の実りを生け込むまでの長い道のり全てにもてなしの心が篭められています。 今では茶花の丹精は義妹の手に委ねられましたが、庭に咲きそろう花々の多くは、母が好んで植えたものを大切に受け継ぎ、育 んで、今にあるものです。 その花たちを母は茶会の度に、楽しそうに生け込んでいます。
写真提供:小川洋子(義妹)
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